<たかのこういち(著)>
<松本隆治(絵)>
街の公民館に大勢の人が集まっている。子どもたちが遊んでいる。
そばでママたちがお茶している。
「そうなのよ、定期的に見てもらっているの、歯。子どもといっしょに」。淡い黄色のカーディガンのママが言う。
「うちの子は虫歯がないから」。グレーのセーターのママがそう言う。
でも、油断禁物、口の中には700種以上の細菌がいるのです。「歯は大事よ、わたしはおかげさまで大丈夫だけど、ほら、こんな固いお煎餅も食べら
れるし」。横の高齢者が笑いかける。「あら、このお煎餅、ほんとに固いわ」。虫歯がないからと油断してはいけません。定期的な歯の検診は大切。歳を取っても、美味しいものを美味しく食べるために。
「実は、毎日の歯磨きだけでは、歯は守れないのですね。口の中に700種以上の細菌がいることをご存知ない方がほとんどです。ですから、お子さまにもママにもパパにも、ご高齢の方にも、定期検診をおすすめしています」。宮川院長は言う。
「でも、最近増えました、お気軽に検診にみえる方が」。